【月経困難症】 ひどい生理痛は病気です!早めに婦人科へ

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動けなくなるほどの生理痛は病気

生理痛(月経痛)は誰にでもあるもの、そう思っていませんか?違うんです。動けなくなる、痛み止めが効かない、学校を休んでしまう、そのような痛みは異常です。世の中には、生理痛を感じてない人もいるんです、信じられない人もいるでしょうけど。痛すぎる生理は月経困難症という病気です。楽になる治療があります。
30年ほど前までは、生理痛に対して痛み止め以外にはどうしようもありませんでした。「早く子どもを産みなさい、産めば楽になるから」と言われていた人もたくさんいました。子どもを産んでも楽になるとは限らないのですが、妊娠中と産後しばらくは生理がなくなるし、産み続けていれば、そのうち閉経になるから、そう言っていたのかもしれません。

生理痛にどのような治療があるの?

最初に行う治療は、痛み止めです。
その人に合った薬、その人に合った量、使い方をするだけでも、ずいぶん楽になる人もいます。使いすぎて中毒になるようなことはありません。我慢しても、痛み止めを使っても、病気そのものは同じように進行していきますから、無理しないで痛み止めを使いましょう。

日本では1998年に低用量ピルが認可されて使えるようになりました。さらに2010年からは一部が保険適用されるようになっています。低用量ピルを服用することで生理痛が激減して、かつ、子宮内膜症の悪化を防げます。
さらに、ピル以外の方法(黄体ホルモン剤内服、ミレーナ挿入、偽閉経療法、手術など)もあります。患者の状態、将来の妊娠希望などを総合的に考えて、さまざまな治療が選択できますから、早めに産婦人科で相談してください。

痛くなってから痛み止めを使うよりも、最初から痛くない状況にした方が有利です。火が付いてから、水で消すよりも、最初から火が付かないようにした方が良いですよね?生理痛が酷い場合には、早めにピルを服用するのが有利です。

ひどい生理痛がある場合には「子宮内膜症」かも?

生理痛が酷い場合には、子宮内膜症という病気が隠れていることがあります。子宮内膜症を放置していると、将来の不妊になる確率が高くなります。せっかく「ひどい生理痛」というシグナルが出ているのに、それを放置して苦しい日々を過ごし、さらに将来の妊娠の可能性を低下させてしまう人がいるのが残念です。

子宮内膜症(子宮腺筋症、チョコレート嚢腫など)は、月経が来るたびに徐々に病気が悪化していきます。卵巣のチョコレート嚢腫が大きくなって手術が必要になったり、子宮腺筋症がひどくなって子宮が硬くなって流早産の確率が高くなったり、卵管が癒着して動きが悪くなって不妊になったり、様々なことが起こるようになります。早めに治療をすることで、それらを避けることができます。もちろん、子宮内膜症で無くても痛みが続くことは、生活の質を落としてしまいます。生理痛がひどい人は早めに婦人科に行って、相談しましょう。

子宮内膜症の人は早めの妊娠出産を

婦人科で子宮内膜症と診断された人は、自分の人生の中で妊娠・出産に対してどのような戦略で望むのかを考えてみましょう。これ以上、自分の子どもを妊娠するつもりが無い人は、自分自身の生活のために、低用量ピルや黄体ホルモン剤、ミレーナなどを使って、内膜症が悪化しないようにして、毎日の生活を楽にしましょう。

今後に自分の子どもを産むことを望む場合は、より早めに妊娠や出産を考えた方が有利です。内膜症の治療中は妊娠することができない状態になることが多いです。すぐに妊娠する予定の無い人は、低用量ピルや黄体ホルモン剤を使って、内膜症の悪化を防ぐようにしましょう。また、内膜症の進行を抑えられたとしても、年齢が高くなっていくことで妊娠の確率が低くなっていきます。人生にはいろんな選択があります。正解はありませんが、後悔することのないようにしてください。

子宮腺筋症は子宮筋腫よりも対応しにくい

子宮内膜症の一種に子宮腺筋症という病気があります。腺筋症は、なかなか治療が難しい病気です。同じような病気である子宮筋腫は手術して取り除くことも比較的簡単であるのに対して、子宮腺筋症は手術で取り除くのはやや困難です。状況がひどくなる前に出産を終えてから、必要なら子宮全摘をするような場合が多いのです。早めにピルを飲んでいれば、妊娠や出産にこんなに苦労しなくても良かったのに、と思う人がたくさんいます。早めに婦人科に行って、治療をするようにしましょう。

まとめ

生理痛がひどい人は、放置せずに早めに診断を受けて適切な治療を始めることで、毎日の生活が劇的に楽になりますし、将来の妊娠や出産に有利に働きます。
苦しい生活を送った上に、将来後悔しないように、早めに診断をつけてもらって、対処法を相談しましょう。

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